各部位に合わせたスリミングケアの方法

日本は飽食の時代が長く続いています。多くの人がカロリーオーバーになりやすく、太りやすい時代です。また、体質や年齢、性別によって太り方、太る部位などは異なります。そのため、ダイエットも個人それぞれに合った方法を選択することが、成功の鍵になります。この記事では、部分痩せにテーマを置いて、それぞれに合ったスリミング方法をご紹介します。

上半身・ボディケア化粧品とケア方法

二の腕・脇の下

上半身で痩せたい部位のナンバー1が、二の腕です。この部位が太いか引き締まっているかどうかで、上半身のスリム感が違います。二の腕に脂肪がつく、またはたるむ原因は、二の腕の後ろ、上腕三頭筋の筋力が低いことです。また、なで肩で猫背の方は肩関節が下がり、可動が少ないので脂肪がつきやすいです。

二の腕のスリミングケア

二の腕を細くするには、両腕を上げてストレッチをすること、そしてマッサージをすることが効果的です。下手に筋トレなどをすると女性の場合は筋肉がついてしまい、かえって太くなる恐れもあります。冷えやすくセルライトや脂肪がつきやすい部位ですので、カプサイシン、マリンミネラルなどの血行を促し引き締め効果のある成分や、お風呂で塩や海藻などが入ったスクラブを使い、二の腕をマッサージすると効果的です。マッサージは揉むようにすることで、脂肪が柔らかくなりやすいです。

首・フェイスライン

フェイスラインや首、デコルテ周辺がぽちゃっとしたり太ってみえたりする方は、むくみやすい方です。統計的に日本人では背が高い女性に多いです。身長が高い方はその分、血液の循環も背が低い方に比べると時間がかかります。そして骨格的に首が長く、肩幅があり、手が長い分少しでも血流が滞ると、上半身の血管やリンパ管の集合部である首や鎖骨下に血管から滲み出た水分が停滞しむくみます。

フェイスラインや首のスリミングケア

むくみを取るにはオイルを使い、リンパマッサージをするのが効果的です。植物油を基剤としているオイルが沢山ありますが、滑りが良く浸透性が高いのはホホバオイル。しっとり感が増しリッチなオイルはオリーブオイルやグレープシード、アーモンドオイルなどがブレンドされています。血行促進作用のあるローズマリーの精油などが配合されているボディオイルがよいでしょう。

お腹

男女ともに、身体全体で最も痩せたい部分がお腹でしょう。最近は姿勢の悪さから、子供でもお腹が出ている子が増えているそうです。腹部痩せの手段といえば腹筋がすぐに連想されますが、猫背のせいでお腹が出ている方は腹筋をしても姿勢を改善しない限りお腹は引き締まりません。また、腹部は皮下脂肪と内臓脂肪によって脂肪のつき方、お腹の出方も違います。簡単に言えば、皮下脂肪タイプはお腹がたるんでぽちゃっとしています。内臓脂肪タイプは、お腹がパーンと張っています。

お腹のスリミングケア

お腹は筋力の低下によるもの、そして姿勢の悪さ、次に脂肪のつき過ぎの3つで太ったり、たるんだりします。また産後のお腹のたるみは、骨盤が前傾して皮下脂肪や皮膚がたるんでしまい起こります。お腹痩せのためには腹筋を鍛え、姿勢や骨盤を矯正することが効果的です。お腹にはジェルタイプのスリミング化粧品が人気です。塗布してすぐに乾き、引き締まり感やリフトアップ感があります。スリムアップ効果としてショウガのエキスやカフェインなどが配合されているものがよいでしょう。

下半身・ボディケア化粧品とケア方法

ヒップ

日本人は体型的にヒップだけ大きい方は少ないですが、たるみが気になる方は多いようです。ヒップのたるみは、筋肉をあまり使わないことや骨盤底筋と呼ばれる子宮周りの筋力や血流の低下、そして老化が原因です。

ヒップのスリミングケア

ヒップにはピラティスなどの筋トレと、バストケアのようなボリュームをアップし、皮膚をふっくらとするクリームが効果的です。アミノ酸系やコラーゲンなどの成分が入ったジェルやクリームがよいでしょう。

脚(太もも・ふくらはぎ)

いわゆる下半身太りの方は、上半身に比べ、太ももやふくらはぎが太く気になる方がいらっしゃいます。遺伝的な体型が一番の要因ですが、むくみや血行不良も下半身が痩せにくい原因のひとつです。セルライトという皮膚の下でみかんの皮のようなボコボコした脂肪が目立つ方もいます。

脚のスリミングケア

下半身太りの方は、皮膚や肉質が固い傾向にあります。一番はバレリーナのような柔軟性を意識した筋トレとストレッチをすることがよいです。元々肉質や筋膜が固くなりやすいので、筋トレだけをしているともっと脚が太くなってしまいます。ヨガやバレトンのようなエクササイズを取り入れましょう。
レッグケアの化粧品は多くあります。むくみやセルライト、膨張感がある方は、引き締め効果のあるグレープフルーツの精油や、少し清涼感のあるメントールやカンファーなどの成分が入っているものがよいでしょう。

食事制限は、体質や年齢に応じて違います

上半身太り型の食事制限

上半身太りの方は、皮下脂肪は柔らかく、お腹や二の腕がぽっちゃりとしやすいです。猫背になりやすく、お腹がたるみやすい「りんご型」の体型です。
糖質や炭水化物の代謝が悪いのに、甘いものやご飯、麺類などが好物な方が多いです。食べ過ぎてしまいがちなので「糖質や炭水化物の制限」をすることを心がけましょう。

下半身太り型の食事制限

下半身太りの体質は、肌質は硬く、一見筋肉質な方が多いです。皮下脂肪も硬くなりやすいので、ヒップラインが硬く大きくなる「洋梨型」の体型です。
お酒が好きで甘いものはあまり食べず、塩分が高めな辛いもの、脂肪分が多いものが好物な方が多いです。脂質や塩分の代謝が比較的悪いのに、たくさん食べてしまいがちなので「脂質や塩分の制限」をすることを心がけましょう。

部分痩せも原因と体質をまずは見極めましょう

スリミングケアにも、上半身と下半身の悩みで、使う化粧品やケア方法が違います。ご自身の体質や体型が比較的どちらに入るか検討して、自分にあった食事制限や運動、コスメを選んでください。

エリーのりこ

この記事の専門家

美容専門家/フランス国家資格セラピストエリーのりこ

フランスで美容とコスメの国家資格を取得。ゲランや日系商社に勤め化粧品マーケティングやビジネススキルを磨き、スパ・elieoZenを原宿にOPEN。ストレスを取りメンタルに作用し、顔立ちを若々しくする独自施術・The 光明フェイスデザインが人気。