お悩み・ニーズ別！　ボディケアのススメ

昨今のインバウンド効果や、ダイエットジムのブームに乗り、ボディケア化粧品の購入者や購買率も増えており、化粧品の市場規模も2012年から2017年にかけて107.8%と売り上げが伸びています。ボディケア商品は、化粧品全体では7.8%とシェアは低いですが、売上高の伸び率は2012年から2015年にかけて、35％の高い伸び率となっており、スキンケアの約15％の伸び率より高い数値となっています。

価格帯別売上の伸び率は、3,000〜5,000円未満が最も高く、次に1,000〜2,000円未満であり、ボディケア商品の購入単価も少しずつ上がってきています(TPCマーケティングリサーチ(株)調べ・ (株)富士経済調べ ) 。

一丸ファルコス(株)で実施したインターネットアンケート（期間=2018年6月 、対象=20〜69才 女性 首都圏在住 、人数=516人 ）では、3,000円以上のボディケア商品の購入率が一番高いのは20代で、次に30代でした。
どの年代もドラッグストアで商品購入が80%近くを占め、20代や30代は乾燥肌対策として保湿を目的とするボディケアを購入する方が多く、年代が高くなるにつれエイジングケアとしてボディケア商品を購入されています。
このように市場が伸びているボディケアですが、どのようなニーズがあり、どのような商品を、どのような効果を期待してユーザーは購入するのかを復習しましょう。ご自身の悩みと照らし合わせてお読みください。

身体の悩み別ボディケア

身体のケアで一番主流なのは「保湿ケア」です。最近は年中、全身の乾燥を感じる方もいます。日本人は世界的にみても全身をよく洗う民族ですが、時に洗いすぎが肌の乾燥を進めることもあります。
その次には「脱毛」や「ダイエット」で、全身または部分的に痩せる、引き締めるケアがボディケアでは人気の商品です。身体の部分的な悩みとケアは主に次の４つです。

①脚やヒップ、下半身の悩みとケア

下半身の悩みでダントツに多いのが「むくみや冷え」。その次に「セルライト」や「脂肪」です。ヒップ周りや太もも内側では「たるみ」が気になる方もいらっしゃると思います。
上半身は痩せているのに、下半身だけ太い、またはむくみやすい方は、ずばり下半身の皮下脂肪率が高く血流や水分の循環が悪いからです。また、股関節や膝、足首の関節が固い方に多い傾向にあります。ストレッチをして関節を柔軟にする、次にふくらはぎやハムストリング、大臀筋など、脚の裏面の筋肉運動をして、血流を良くすることが大切です。このように土台を作ってから、半身浴やマッサージなどをすると下半身の悩みが解消しやすいです。

②お腹や腰回りの悩みとケア

腹部や腰、骨盤周りは「たるみ」や「脂肪」が気になる方が多い部位です。特に女性では「出産後」に骨盤が前傾したり歪んだりして腹部がたるんでしまったり「閉経後」に皮下脂肪がつきやすくなり腹部だけ脂肪がつきます。
骨盤を矯正するストレッチやベルトで骨盤の歪みを戻し、腹部や腰の筋肉をつけることで悩みが解消しやすいです。

③二の腕や背中の悩みとケア

二の腕や背中は「たるみ」や「皮下脂肪」が気になる方が多い部位です。また、毛穴の開きがあり、血流が悪くなりやすい部分でもあるので「ニキビや吹き出物」が気になる方もいます。原因は「猫背などの姿勢の悪さ」から起こる場合が多いです。特に猫背で両肩が前傾している、なで肩の方は、二の腕が太くなりやすく、背中に皮下脂肪がつきたるみやすいです。
悩みを解消するには「姿勢を良くする」ことが秘訣です。肩周りのストレッチや、肩甲骨周りの筋肉をつけるエクササイズ、また姿勢を正しく保つためには腹部の筋力が必要です。

④デリケートゾーンの悩みとケア

最近注目を集めるのが、デリケートゾーンケアです。肌のかゆみや乾燥をはじめ、生理不順や月経痛なども、以外と普段の下着や洗浄の仕方が原因かも？　という考えの元、部位専用の石けんや、保湿ローションなどが販売されています。

ボディケア化粧品

ボディケアの中でも化粧品は美容器に比べて値段も安く、手に届きやすいです。また保湿をすることがまずはボディケアでも大前提なので、乾燥対策としてもまずは化粧品から始めてみましょう。

①お風呂で使うボディケア化粧品

・入浴剤＝お風呂のお湯に溶かす入浴剤は主に「体の温め」「肌の保湿」効果がある商品が多いです。種類は「塩」や「海藻や泥」「漢方成分」などを含み、「温泉」のような効果を期待できる商品もあります。お風呂上がりの肌も比較的乾燥しない、保湿ができる商品もありますが、保湿力が持続する商品は少ないので、乾燥がすすんでいる肌は保湿化粧品をお風呂上がりにつけましょう。

・ボディスクラブ＝ボディソープのように「体の洗浄」とともに「角質を除去する」目的や「肌を引き締める」ようなスリミングの効果があるものがあります。塩や砂糖などの粒子を含み、その粒子が肌の角質を落としたり、マッサージをする効果があり、洗い上がりは石けんよりも肌のすべりがよくなります。

・ボディソープ＝ボディソープにも保湿力が増したり、またはデリケートゾーン専用、敏感肌用など用途に応じたものがあります。乾燥が進んでかゆみや肌荒れがある方は、クリームやジェルタイプのボディソープを使いましょう。汚れをしっかり落としたい方は、固形石けんが良いです。

②保湿や美肌ケア化粧品

・ボディミスト＝霧吹きボトルで、清涼感、お風呂上がりの熱くなった肌をリフレッシュしたり、比較的さっぱりとした仕上がりの保湿化粧水です。香料が入っているものも多く、リラックス効果もあります。

・ボディローション・ミルク＝保湿をし、ベタつかないテクスチャーです。基剤は主に水で、保湿成分としてヒアルロン酸や、セラミド、他に植物油などを配合するものがあります。敏感肌や乾燥がすすんでいない肌の毎日の保湿に向いています。

・ボディクリーム・オイル＝油の配合率が高く、肌の表面に油分が残りやすいので、特に乾燥が進んだ肌や、老化肌、たるんだ肌をふっくらする効果などをあります。最近はバームという、油脂を含んだ商品も増え、肌にツヤを与え、べたつきにくい商品も増えています。

③ダイエットボディケア化粧品

ジェルやクリーム、オイルでマッサージをしながら気になる部分に擦り込んで塗るケアが多いです。脂肪燃焼効果、セルライトや肌を引き締める効果、血流を促す効果、むくみを解消する効果など、目的や悩み別で別れていることが多いので、自分の悩みを明確にし、商品説明をよく読んでから購入をしましょう。ダイエット効果もあり、肌の保湿効果も伴っています。

ボディケア美容器

①電気美容器

・EMS＝低周波と呼ばれる電波を身体に通して、主に筋肉を刺激して筋肉運動をさせ凝りをほぐしたり、筋肉を鍛えることで痩身効果が得られます。

・キャビテーション（超音波）＝超音波の振動を身体に与え振動熱を発生させ、肌を引き締める効果が得られます。

・RF（ラジオ波）＝高周波の熱を発生させ、肌や脂肪を温める効果が得られます。

最近の美容器は、上記の性能が複合的になったマルチ美容器が多いです。痩身効果をしっかり得たい場合は、マルチ性能の美容器がよいでしょう。

②ローラーなどの美容器

電気を使用しない美容器で特に人気なのが、ローラーやカッサというプレート型になった美容器です。主に、金属や石などの素材で、皮膚表面を摩るようにマッサージすることで、肌の引き締め効果が得られます。電気美容器よりは、体の表面のケアになりますので、少しむくんでいたり、体が疲れているときにおすすめです。
頭皮や背中の洗浄、毛穴ケアとして、電動式のブラシなどもあります。

③脱毛器

家庭用の脱毛器には、フラッシュ脱毛と、レーザー脱毛、毛を引き抜くタイプなどがあります。

・フラッシュ脱毛＝複数の波長の光を広範囲に照射します。レーザー脱毛に比べると、照射の威力は低いです。そのため、肌への負担は比較的少なく、痛みにくいです。
・レーザー脱毛は、レーザー光線を体に当て毛母細胞を熱によって破壊することで脱毛していく方法です。

家庭用の脱毛器で今の主流は「フラッシュ脱毛器」です。レーザーは光が強いため家庭用ではあまり普及はされていません。

自分のニーズに合ったボディケアを選びましょう

ご自身の肌質や、体質、悩みをまずは明確にしましょう。顔と同様に身体も肌の保湿は基本です。乾燥を感じる方は、洗浄しすぎていないか？　保湿は十分にされているか？　などを見直してから、ボディケアの化粧品を検討してください。

次に、化粧品でもご自身のライフスタイルに合うか？　値段は適切か？　どのような使用感や効果が良いか？　など検討しましょう。
美容器はある程度の価格がするものばかりです。また繰り返し使うことで効果を感じられますので、毎日使い続けられるものか？　どれくらいで効果が得られそうか？　など口コミなどを調べてから購入をしましょう。

まとめ

市場調査からも分かるように、ボディケア商品の市場は伸びてきており、20代から保湿をしっかりしている方が増えてきています。今後も商品ラインナップや新しいニーズに応えるボディケア商品がたくさん発売され、市場もさらに伸びていくでしょう。情報と知識を持って、用途に合った商品選びをすることが重要です。